フジヤマ・九号目〜頂上、そして下山

トレッキング

九号目からいよいよ頂上を狙いに行きます。空気は薄く、ちょっと無理をするとすぐに酸欠です。また九号目から頂上までは胸突き八丁といってかなりきつい傾斜を登らなくてはいけません。

皆さん杖をついてゆっくりゆっくり登っていきます。

ただ、このあたりは僕には何かが降臨していたのできつさをあまり感じずに登ることができました。それにしても昨日とは打って変わっての快晴です。

頂上を見上げるとゴールの鳥居と日の丸の旗、そして富士山より高いところを飛んでいる飛行機雲を見れました。

胸突き八丁を越え、ついに最後の鳥居です!

山頂到着です!九号目からは1時間程度。午前9時頃到着。標高3710メートル。人いっぱい。

きつい道のりでしたが、達成感はなかなかのものです。山頂が晴れていて本当に良かった。

せっかくの山頂ですが人が多くて気が滅入り、山小屋はまるで海の家状態です。客引きもいます。神社でお土産のお守りだけ購入して、少し人気の少ない方へ。

富士山頂にあり得ないシリーズその1、自動販売機。1本500円とか。
富士山頂にあり得ないシリーズその2、ブルドーザー。三菱重工製。

富士山のトップオブトップは3776メートルで剣ヶ峰というところまで移動しないとなりません。でもそこに行くにはお鉢めぐりのコースを、火口の反対側に行く必要があります。帰りのバスの時間とか、現在の自分の気力、体力、帰り道の疲労を考えると、お鉢めぐりをする余裕はありませんでした。それやるには午前7時には頂上に着いていたいなと思いました。

とはいえ、山小屋の一体を抜けるとそこはワイルドな世界が待っていました。富士山の火口です。我々は成就岳という少し高いところまで移動。豊作の神様がいたのでお賽銭とお祈りを。

山小屋の一帯も少し高いところから見ると、どこか違う惑星のスペースコロニーに見えました。ミニチュアみたいです。

山頂からの雲の様子。下界はうっすらしか見えません。

他の登山客も達成感に浸っています。
ワイルドな火口。一番高いところが剣ヶ峰かな。
お鉢めぐりをするならあの稜線を歩けます。歩きたかったなー。
火口をのぞき込むことができました。もちろん何もないんですけど。

ワイルドな火口をひとしきり楽しんでから、午前10時前には下山を開始しました。帰りも新松田駅まで同じバスで帰りたいので、同じ須走口の下山ルートを歩きます。

下山に当たって、暑かったので装備を見直し、レインジャケットとパンツを脱ぎました。サングラスとマスクを装着し、カメラもザックにしまいました。下山を開始します。下山して家に帰るまでが遠足です!気を抜かないように気をつけました。

帰りは砂走りと行って、さらさらの砂場の急斜面を歩いて行きます。最初の1時間ぐらいはいいのだけど、だんだん膝や太ももの筋肉に痛みがきます。ずっと同じ姿勢で歩くと痛くて歩けなくなるので、横を向いたり、後ろを向いたり、ジグザグに歩いたり色々努力するのですが、結局休み休み歩くしかありません。

七号目を超えて、砂走りの途中、砂が深いところがあって、調子に乗ってズザーーーーって走ってたのですが、固いところを踏んで転倒。ザックをしょったままゴロゴロ転がってしまいました。骨折とかはしませんでしたが、左肘を少々すりむいて打ってしまいました。

六号目を超えた頃、また天気が怪しくなって、五合目に着く前に雨が降ってきました。それでも午後1時過ぎには無事に五合目に到着。バスは午後2時20分だったのでそれまでに昼食を採って一休みです。バスに乗っても家まで3時間かかるんですよね…。次の日仕事だし。

今回僕なりにベストを尽くせたと思いますが、反省点は雨対策が甘かったこと。練習登山では雨の日は避けていたんですよね。濡れるとどれぐらい不快かを体験しておくべきでした。濡れる前に雨具をつけないと意味がありません。これから富士山に挑戦する人は、雨は降ることを前提に考える方がいいと思います。誰もが言うことですが、お金をかけるなら雨具とトレッキングブーツとザックはしっかりしたものがいいです。

あとはカメラ。K200DとWRレンズは良かったですが、バッテリーの電圧と結露まで考えていませんでした。また、撮影が足りなかったのは山小屋の感じと、夜景、頂上の風景。登頂したぞ!って感じの写真がない(笑)。

結構ぼろぼろになって帰ってきたのですぐは無理ですが、来年以降、健康なうちにまた登るかもしれません。新しい防塵防滴カメラを担いで。

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